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2015-01-27
院内インフルエンザ集団感染の発生について
 
 今回当病院内でのインフルエンザ集団感染を確認いたしました。現在の状況を報告し地域住民の皆様のご理解とご協力をいただくこと、ならびに他の医療機関への注意喚起も含めて公表させていただくことといたしました。
 
感染の状況と対策
 
 27日現在、合計23名(入院患者18名、職員5名)がインフルエンザ(いずれもA型)陽性であり、すべての方々に抗インフルエンザ薬を経口、吸入あるいは注射にて投与した上で隔離し、接触が確認されたその他の患者へも抗インフルエンザ薬の予防投与を実施いたしました。また16日より当病院ならびに隣接する老人保健施設は全面的に面会をお断りしている状況です。また当院の感染対策委員会を中心に(1)患者ならびに職員の体調、発熱状況の適時把握、(2)職員のマスク着用、手洗いの徹底をおこない、さらに(3)全職員と入院患者への抗インフルエンザ薬の予防投与を実施いたしました。なお、入院患者18名の内15名と職員5名全員にインフルエンザワクチンの接種がおこなわれていました。
 
概要
 
 平成27年1月15日に2名の入院患者にインフルエンザ陽性反応が確認されました。翌16日には4名の入院患者と1名の病棟看護師に発症が認められましたが、そのうち1名(76歳、男性)の患者は1月初旬より肝不全末期の重篤な状態にあり、そうした中でインフルエンザを発症し、直接の死亡原因とは判断いたしませんが同日亡くなられました。18日は1名の入院患者と2名の介護職員、19日に1名の入院患者、20日に5名の入院患者と1名の病棟看護師、21日に2名の入院患者、22日に2名の入院患者、24日に1名の病棟看護師と1名の患者(80歳、女性)にそれぞれ発症が確認されました。24日に発症が確認された患者は大腸憩室出血のため22日まで当院にて入院治療されていた方ですが、退院翌日の23日に施設で発熱が認められ翌24日に再度出血が確認されたため当院外来を受診され、インフルエンザ陽性であり再入院となりました。その後意識レベルが徐々に低下したためインフルエンザ脳症も否定しきれず高次機能病院へ同日転入院とさせていただきましたが、他疾患による脳症であることが判明し、現在は快方に向かわれています。
 
公表にあたって
 
 インフルエンザに限らず季節的な感染症が増加している折に、地域の皆様の健康を守るべき病院において集団感染症が発症したことは誠に残念であり、大いに反省すべきことと受け止めております。現在もなお集団感染が制御された段階ではありませんが、冒頭でも述べたように事態の状況を早く公表し地域の皆様のご理解とご協力を得ること、また近隣の医療機関への注意喚起も考慮し今回の公表にいたりました。よろしくお願い申し上げます。