別紙・3
経営効率化に係る計画(詳細)
民間的経営手法の導入・事業規模・形態の見直し
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急性期病院:急性期病床と手術を要する外科系診療科、救急を担当する。 CT、MRIなどの高額医療機器を備える峡南の中南部地域で1病院。 |
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慢性期病院:リハビリテーション、慢性期医療、出張診療所、(残存する)診療所と協力しての在宅医療を担当する。 〔現存する飯富病院と民間病院〔身延山病院、しもべ病院の2病院)はこの慢性期病院の性格を持ち存続する。〕 |
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iii
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地区医師会(南巨摩医師会、西八代医師会)との協調によってのみ新しい体制は誕生し、機能する。 | |
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地域包括医療・ケア、全人的医療の実践できる医師等の人材育成。 | |
v
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今後も人口減少が予想される過疎地域の医療福祉を守り維持するためには、まさに官民一体となった意識改革と構想と実行力が必要である。 |
経費削減・抑制対策実施時期
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平成20年度
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平成21年度
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平成22年度
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平成23年度
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(1)職員の人員削減と適正配置(事務職員2名削減)▲800万 |
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(2)委託契約見直し | 検査委託料▲550万 |
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空調施設▲20万 |
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(3)リース契約見直し | 医療備品▲150万 |
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職員被服費▲30万 |
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リネン・病衣▲300万 |
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(4)諸手当見直し | 調整手当▲720万 |
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(5)材料費見直し | 薬品費▲未定 |
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(6)衛生費見直し | ゴミ処理費▲400万 |
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収入増加・確保対策
【通院手段の確保】
近隣の地域から隔絶し、人口が減少している過疎地にあることと診療報酬の算定基準が変化したことが飯富病院の収入減少の主因である。具体的には病床利用率はほぼ90%であるが、外来患者数、外来診療収入は徐々に減少している。よって病院収入の増加・確保のためには、外来患者数の増加が必要であるという、ほとんど不可能なこととなってしまう。
より丁寧な患者、地域住民主体の医療の展開は患者数増加の絶対的用件ではあるが、これのみでは、過疎地域では外来患者数は増加しない。近隣地域との公的な交通手段はわずかで30分を超える通院には不十分であり、当然不採算である。
現在、飯富病院では職員による患者送迎を多方面に行っているが、これも不採算であり、限界もあるが診療圏を拡大し、患者数を増加するためにはぜひとも必要なことと考えて実行している。
【地域住民の家庭・かかりつけ医としての存在】
飯富病院では現在まで、身延、早川両町のみならず周辺自治体を含めた総合検診、がん検診にかかわってきた。
今後はさらに、生活習慣病検診としての特定検診や受診者50%以上、要精密検診受診率100%をめざす各種がん検診に地域住民の主治医、かかりつけ医としての役割をはたしていきたい。検診や精密検診の受診推奨、検診結果を用いた健康教室、正確な精密検診を通じて、健康寿命の延長に寄与しつつ、外来患者数の増加を実現できる可能性がある。
【地域包括医療、ケアの更なる実践】
飯富病院の存在する峡南中部は、希望すればだれでも在宅医療を受けることのできる地域である。
これは飯富病院が実施してきた地域包括医療・ケアの実績であるが、今後は病院付属の介護老人保健施設、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業者はもちろん行政や民間の介護保険施設との連絡をさらに密にしていきたい。地域の高齢者の安心できる生活と病院の健全経営は両立するものである。早川町による特別養護老人ホームの建設も予定さ
れている。
【看護師の増員と確保】
飯富病院の看護職の特徴は低い新規就職率と低い離職率である。近隣の自治体の住民の’長男の嫁’が看護師のもう一つの顔である。若い未婚の看護師の獲得のための努力は惜しまないできたが、結果は10対1の看護体制の維持に汲々としている。喫茶店もレストランもない田舎には、獲得のための一時金をいくら支給しても若い看護師は来ないのではないかと考えてしまう。
医師の配置と同じように、看護師も一定期間過疎地の勤務を条件付ける必要があるのではないだろうか。看護師以外の看護職の増員と魅力ある職場を実現できればと考え、対策を実行している。